生き方のコツ 死に方の選択 (集英社文庫)
あきらめない (集英社文庫)
がんばらない (集英社文庫)
それでもやっぱりがんばらない (集英社文庫 か 39-4) (集英社文庫)
それでもやっぱりがんばらない
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おすすめ度:
日本の医療を考える出発点
私も病院は嫌いだ。
しかし、私の場合は職場として。
看護師なので。
病院の悪口が書いてありそうな感じのタイトルだけど、
ぜんぜんそんなことは無かった。
現在の医療の問題点やあるべき医療の姿が書かれた、とても良い本だと思った。
高度医療と地域医療の統合、そして医療費の削減。
この難しい問題に何とか答えを出しながら、
日本の医療政策のひとつのモデルになっている諏訪中央病院のあり方は、非常に勉強になる。
長野県に引っ越して諏訪中央病院で勤務して勉強してみようかな、
と、読んでたら思えてきた。
高齢化率が高いのに老齢医療費は低く抑えられている長野県の秘密を解くことは、
日本の医療における重要な課題なんだと思う。
ここに真の医療の姿がある
妻が、うつ状態で駆け込んだクリニックで薬漬けとなり、複合副作用か病気か、訳分からなくなり、疑問を投げかけると、効かないと思えば効かないから、効くと思う薬だけ飲んでいればいいですよ、という答えが返ってきた。あらゆるつてを頼って医者を探し、何人か目で単剤主義の医者に出会い、漸く立ち直ることができた。2年間の無駄というより有害な治療と薬代、良医にめぐり合っていなければ、今もと思うと、ぞっーとする。
ここに真の医療の姿が描かれて思う。日本にもこんな医者がいて、こんな病院があったんだ。日本中の医者や医療機関が、そして国民がこのような価値観に立って自ら努力すれば、制度改革も進み、医療保険の費用の問題も解決し、日本という国は本当に住みやすい国になるのだと思う。筆者の鎌田医師は決して現代の赤ヒゲではない。高度先進医療の必要性なども十分理解しながら、30年間の自らの実践とその結果を示すことによって、表立った批判、批評をすることなく、現代医療の問題点とあるべき姿を示してくれていると思う。同じく鎌田医師の「がんばらない」「あきらめない」と共に、日本中の医療関係者、病気で苦しむ人達に読んでもらいたい良書である。
どうやったら好きになれるかなぁ
素直なタイトルに惹かれてこの本を買った。「そうだ、私も病院なんか嫌いだ」と思っていた。でも、「嫌いだ」とばかりも言っていられない。「どうしたらいいの?」この本になんらかの救いを求めて、買ってみた。読んでみて、鎌田實さんの具体的な提案に、もやもやしていたものが少し晴れた気がする。「良医にめぐりあうための10箇条」は、これからの病院選択のいい指針になる。やさしくて、あたたかい医療システムの構築、地域と医療機関の連携など、医療機関従事者、地域住民、双方にぜひこの本を読んでもらいたい。多くの人が、この問題について真剣に考えて、小さなアクションが連鎖していけば、きっと、安心して命が預けられる病院が日本各地に広まっていくはずだ。
こんなお医者さんがいるという励み
諏訪中央病院という病院の院長さんが書いた本です。
タイトルから、最近流行の誤診療や、なっとらん医師のモラルなどを糾弾する本
なのかなと思いつつ本を開いた期待は軽く裏切られ、医師の側から現在の日本の
医療に対する改善点を、自身が諏訪で試みた経験を元に語っています。
私が印象に残った内容なんですが、鎌田医師は病院での治療が必須と考えられる
患者さん以外には在宅での治療を積極的に勧めています。実際、訪問看護や往診
にかかる人手や手間を考えると家族も病院も決して「楽」ではないです。しかし、
その患者さんがケアされている中で、入院での加療を続けるよりも精神的な健康
さから在宅治療での回復力の増大化、また、残念ながら他界されてしまう方も非
常に幸福な死を迎えることができています。その具体的事例は本の中に紹介され
ています。
キーワードとして「治す医療」と「支える医療」を分けて医師として
患者に貢献する必要があるということを鎌田医師は強調しています。
「治す医療」はまさに必要な手術・投薬などを積極的に行う。「支える医療」は
患者の治癒能力を環境・医術面で後押しを行う。患者の状態、治癒の進捗状態に
応じて必要な組合せを行うことで、患者の回復状態に大きな差が出てくるという
ことなのです。加えて、完治が望めない病の場合にもどのように「病とうまくやっ
ていくか」「満足した余生をすごせるか」を病院と言う組織でどのようにサポー
トしていくべきか、といった考えが述べられています。まさにいま諏訪中央病院
ではその実践が試みとして行われているということのようです。
先日も医者の友人と話し合いましたが、彼も医者として一生懸命頑張りつつも
「国の医療制度」「病院の経営方針」「患者の医療を利用する態度」色々に不満
を持ちつつも、日々の医療に獅子奮迅しているようでした。総論としては、この
本を読んだからと行って諏訪中央病院にお世話になろう、とはすぐにはできない
話ですが、(長野に引っ越さなくてはいけないので)こんな風に頑張ってるお医
者さんがいて、その努力が少しずつ広がっていくといいな、と思えたのはそれこ
そ心の健康に役立ちました。
頑張ってるお医者さん、万歳!
多くの医師や看護士に読んで欲しい
以前、父が癌で入院した時、病院の医師や看護士のあまりにひどい非人間的な言動、態度に何度も腹立たしい思いをさせられた。鎌田先生のこの本を読むと私が病院に対して「こうして欲しい」と思ったことは、本来患者の家族として当然のことであり、それが叶えられていない日本の病院はどっかおかしいのだということを認識させられた。
鎌田先生の勤める「諏訪中央病院」のやっていることを読めば読むほど、日本の病院のほとんどがこういう病院になってくれれば・・・と願わずにはいられない。患者の患部だけではなく、全身、患者の家族や退院して帰っていく地域までも考えてくれる医師こういうのがあたりまえになってくれる日はいったいいつなんだろう。
助かる見込みがない患者を投げ出し、病院から追い出すことばかりを考えている病院。「命は最後まで大切に扱われるべきです」という「当たり前」の言葉がちゃんと実行される病院が増えて欲しいと心から思う。
「良医にめぐりあうための10箇条」もためになったが「ばんばらない介護生活 5つのポイント」は介護で消耗しきってしまわないためにとてもためになる。

