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社会不安障害―社交恐怖の病理を解く (ちくま新書 725)
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カスタマーレビュー
おすすめ度:
鑑別診断!
(2008-10-25)
本当の(「本当の」がつく話しを私は基本的に胡散臭いと思っています[例えば『本当の私』とかは欺瞞ですよね?いつものあなたが本当のあなたのはずです]、が、あえて。もちろん「重篤な」でも可)うつ病というものがあるのだからこそ、その病気と「仮病」なり「疾病利得」なり「詐病」なりを鑑別する事は出来ないのか?と思うからこの問題を扱う本に手が伸びてしまいます。そしてたいていがっかりしてしまいます。
「うつ病」の基準は何か?誰がどのように診断しているのか?診断を下す側の葛藤は無いのか?という疑問に一定の答えを見出してくれます。つまり診断基準を明確にしてくれます、ちょっと横道にずれてしまうこと(新自由主義ネオコンのせいなのではないか?とか)もありちょっと飛躍しすぎているのではないか?とも思いましたが、少なくとも診断基準が変わったせいで「うつ病」に当てはまる人が増えたことは理解できました。診断基準が変わって該当者が増えたことによる新たな問題が起こっていることも理解できましたし(それと格差問題を絡めることはまた少し違う印象を持っていますが)、良かったのですが、やはり改善策や結果についての考察にいつもの香山さんの本に感じる不満を感じました。この本を本当に読んで欲しい安易にうつと言いたがる人やパーソナリティ障害の方には全くと言ってよいほど読まれないであろうことが、私のように勝手に気になっている人が「そうだ、そうだ」と頷いて自分の考えを補強してくれて安心感を与えて満足、ということがちょっと。
安易に病名をつける事で、安易に薬を飲むことによって、悩みや不安と向き合う訓練や我慢を得る機会そのものが少なくなる事に対しての抵抗力や免疫の低下は確かに重要な問題だと思いますが、なかなか難しい問題ですし、大人になった後であるなら選択的に自分に試練を課したりする自由(そんな事に私は個人のスタイルを感じます、カッコイイ人や紳士は自分を律する規範を持っていると思います)がありますが、その事に無自覚な者や、子供にとっては非常に難しい問題です。抵抗力や免疫の問題と慣れの問題は似ていると思います。テクノロジーや社会制度そのものが進歩した高度資本主義社会においては様々な労力を払うことなく生活できますが、ありがたみも減りますから。例えとして良いか微妙かも知れませんが、移動手段に例えると飛行機を知らない人は飛行機の無い不便さを感じる事はありませんから。
だからこそ難しいです。脳の気質的問題(例えば抑制物質のセロトニンが本当に低下しているのか?また何故低下したのか?)のデータがあればもっと客観的な判断基準が出来ると思うのですが、それが出来るまではこの状態が続くのかとも思います。その前に出来る事が多少書いてあったこと、特に「うつ病」であるなら、時と場所を選ばずに「うつ状態」にあるはずだとの認識は深く同意しました。
ただ、「パーソナリティ障害だから私にもっと優しくしてよ」に返す言葉が無いのでまた悲しくなります。
うつ病問題に興味のある方に、また、うつ病を装う方々についての考え方に興味がある方にオススメ致します。
重い、キツイ、『本当の』うつ病に、苦しんでいる方々の為にも、鑑別が出来、回避する、成長できる方法と手段を提示するためにも、恐らくとても重要な問題です、地域社会の薄れたここ日本において個人がたくさんの人々と気持ちよく生活できる生活圏を誕生させる為にも。
結論があまりにもお粗末
(2008-10-04)
精神科医がこの本に書かれているような思想をもって患者の治療に当たっているのかと、失望する内容でした。
ストレスが体調不良という形で出てしまう人が精神科の範疇でないと言われたら、患者はどうすれば良いのでしょうか?
また、長引く軽症のうつ病について今の所対処方法がない、と言い切る所に、非情さを感じました。
うつ病治療の研究をしている人、患者の治療に心を注ぐ医師、長引く抑うつ状態に苦しむ人、支える家族や会社に対して失礼極まりない内容だと思います。
「うつ」とは物理的には見えにくいものだから…
(2008-09-29)
「うつ病」は、ここ10年間のうちに世間的にも認知されるように
なり、それ故、うつを理由に休職する人も増えてきた。
しかし「うつを理由に休む」ことは、自分の属している会社や
状況によってその扱い方に大きな差も依然としてあることが
示されている。
また、現在では神経伝達物質セロトニンがうつ病と関係性が
あることが周知されるようになってきたが、その実態は、外科
で見られるような物理的なものではなく、目に見えにくい。
だからこそ、それを「都合のいい」理由に、社会を乗り切って
いこうとする患者もいることを紹介している。
筆者は、本来のうつとは何かを考え、うつにはうつの、また、
そうでない人にはそうでないと、その境界線を医者がしっかりと
見極めて持つことが重要だと主張する中立的な意見を貫いて
いる書。
部下を持つ上司、管理職、教職員、また自分がうつで悩んでいてる
人が読みたい本。
どこかでかなりバッシングを受けていたようだけど
(2008-09-26)
私はこの人は精神科医として、一意見をしっかり言っていると思う。うつと自分で言う人や、うつだから甘えていると言われたような気がして怒る人もいたようだけど、違うと思う。
ただ、ちょっと気になったのは、これって、神経症のヒステリー状態の、「疾病利得」の事なんじゃないかな?と思ったくらいで。うつってどうなる事だっけと改めて考えさせられました。医師だって、診断名をつけるときは、ものすごく慎重なんですよ。事実をつかむためには、対話と観察にかなりの時間を要さなければならない。しかし、今は予約しないと診察が受けられないほど、病院は込んでいたりする。一人に余り時間は割く事ができない。
だから、DSMやICDなどによる診断基準ができた。こういう症状があればこういう症名と考えられるという基準だ。
しかし・・・疑問に思うのは、自分で自分の病名をわざわざカミングアウトしたい人なんて今多いの?・・・多いようですね。この本から察すると。私たちは香山さんと同じ年代だから、現状が奇異に見えるのかもしれないなあと思います。業務上仕方なく職場にうつと告げて、優しくされたことなどないし、むしろ仕事を失ってしまった方だから、私はこの本を評価したいです。
「ガンバレと口にするのはとにかくタブー」と言葉を選んだりする必要もない(p.192)
(2008-09-21)
香山さんの本は時事的なネタから入っていくものが多いのですが、今回は安倍元首相の辞任と朝青龍問題から入っていきます。そしてなんでもすぐ心の問題として語ろうとする傾向は間違っているのではないかとして《だれもが、「私って、うつ病」「ストレスでプッツンしちゃって」と気軽に口にできる"一億総うつ病の時代"を、ほんとうに「心の問題への理解が広まった」と喜ぶことができるのだろうか》(p.26)と疑問を呈します。
また、自身の臨床事例などから、大手企業の社員や公務員の中には「うつ」病と診断されると、リハビリと称して海外留学や冒険探検などに出かける人も増え、うつのリハビリを「これまでやりたくてやれなかったことにチャレンジする期間」と考える風潮もあるといいます。こうした事態が進めば、医者も上司もリハビリを《湯治、遍路、寺での座禅の三つのなかから選んでください》とあらかじめプランを示さなくてはならないかもしれないとまで書いています(p.42)。
個人的な実感しとても、こうした「うつ病セレブ」の尻ぬぐいをさせられているような社会人も多いと思いますし、今後、議論を呼ぶんじゃないかと思います。
おすすめ度:
鑑別診断!
本当の(「本当の」がつく話しを私は基本的に胡散臭いと思っています[例えば『本当の私』とかは欺瞞ですよね?いつものあなたが本当のあなたのはずです]、が、あえて。もちろん「重篤な」でも可)うつ病というものがあるのだからこそ、その病気と「仮病」なり「疾病利得」なり「詐病」なりを鑑別する事は出来ないのか?と思うからこの問題を扱う本に手が伸びてしまいます。そしてたいていがっかりしてしまいます。
「うつ病」の基準は何か?誰がどのように診断しているのか?診断を下す側の葛藤は無いのか?という疑問に一定の答えを見出してくれます。つまり診断基準を明確にしてくれます、ちょっと横道にずれてしまうこと(新自由主義ネオコンのせいなのではないか?とか)もありちょっと飛躍しすぎているのではないか?とも思いましたが、少なくとも診断基準が変わったせいで「うつ病」に当てはまる人が増えたことは理解できました。診断基準が変わって該当者が増えたことによる新たな問題が起こっていることも理解できましたし(それと格差問題を絡めることはまた少し違う印象を持っていますが)、良かったのですが、やはり改善策や結果についての考察にいつもの香山さんの本に感じる不満を感じました。この本を本当に読んで欲しい安易にうつと言いたがる人やパーソナリティ障害の方には全くと言ってよいほど読まれないであろうことが、私のように勝手に気になっている人が「そうだ、そうだ」と頷いて自分の考えを補強してくれて安心感を与えて満足、ということがちょっと。
安易に病名をつける事で、安易に薬を飲むことによって、悩みや不安と向き合う訓練や我慢を得る機会そのものが少なくなる事に対しての抵抗力や免疫の低下は確かに重要な問題だと思いますが、なかなか難しい問題ですし、大人になった後であるなら選択的に自分に試練を課したりする自由(そんな事に私は個人のスタイルを感じます、カッコイイ人や紳士は自分を律する規範を持っていると思います)がありますが、その事に無自覚な者や、子供にとっては非常に難しい問題です。抵抗力や免疫の問題と慣れの問題は似ていると思います。テクノロジーや社会制度そのものが進歩した高度資本主義社会においては様々な労力を払うことなく生活できますが、ありがたみも減りますから。例えとして良いか微妙かも知れませんが、移動手段に例えると飛行機を知らない人は飛行機の無い不便さを感じる事はありませんから。
だからこそ難しいです。脳の気質的問題(例えば抑制物質のセロトニンが本当に低下しているのか?また何故低下したのか?)のデータがあればもっと客観的な判断基準が出来ると思うのですが、それが出来るまではこの状態が続くのかとも思います。その前に出来る事が多少書いてあったこと、特に「うつ病」であるなら、時と場所を選ばずに「うつ状態」にあるはずだとの認識は深く同意しました。
ただ、「パーソナリティ障害だから私にもっと優しくしてよ」に返す言葉が無いのでまた悲しくなります。
うつ病問題に興味のある方に、また、うつ病を装う方々についての考え方に興味がある方にオススメ致します。
重い、キツイ、『本当の』うつ病に、苦しんでいる方々の為にも、鑑別が出来、回避する、成長できる方法と手段を提示するためにも、恐らくとても重要な問題です、地域社会の薄れたここ日本において個人がたくさんの人々と気持ちよく生活できる生活圏を誕生させる為にも。
結論があまりにもお粗末
精神科医がこの本に書かれているような思想をもって患者の治療に当たっているのかと、失望する内容でした。
ストレスが体調不良という形で出てしまう人が精神科の範疇でないと言われたら、患者はどうすれば良いのでしょうか?
また、長引く軽症のうつ病について今の所対処方法がない、と言い切る所に、非情さを感じました。
うつ病治療の研究をしている人、患者の治療に心を注ぐ医師、長引く抑うつ状態に苦しむ人、支える家族や会社に対して失礼極まりない内容だと思います。
「うつ」とは物理的には見えにくいものだから…
「うつ病」は、ここ10年間のうちに世間的にも認知されるように
なり、それ故、うつを理由に休職する人も増えてきた。
しかし「うつを理由に休む」ことは、自分の属している会社や
状況によってその扱い方に大きな差も依然としてあることが
示されている。
また、現在では神経伝達物質セロトニンがうつ病と関係性が
あることが周知されるようになってきたが、その実態は、外科
で見られるような物理的なものではなく、目に見えにくい。
だからこそ、それを「都合のいい」理由に、社会を乗り切って
いこうとする患者もいることを紹介している。
筆者は、本来のうつとは何かを考え、うつにはうつの、また、
そうでない人にはそうでないと、その境界線を医者がしっかりと
見極めて持つことが重要だと主張する中立的な意見を貫いて
いる書。
部下を持つ上司、管理職、教職員、また自分がうつで悩んでいてる
人が読みたい本。
どこかでかなりバッシングを受けていたようだけど
私はこの人は精神科医として、一意見をしっかり言っていると思う。うつと自分で言う人や、うつだから甘えていると言われたような気がして怒る人もいたようだけど、違うと思う。
ただ、ちょっと気になったのは、これって、神経症のヒステリー状態の、「疾病利得」の事なんじゃないかな?と思ったくらいで。うつってどうなる事だっけと改めて考えさせられました。医師だって、診断名をつけるときは、ものすごく慎重なんですよ。事実をつかむためには、対話と観察にかなりの時間を要さなければならない。しかし、今は予約しないと診察が受けられないほど、病院は込んでいたりする。一人に余り時間は割く事ができない。
だから、DSMやICDなどによる診断基準ができた。こういう症状があればこういう症名と考えられるという基準だ。
しかし・・・疑問に思うのは、自分で自分の病名をわざわざカミングアウトしたい人なんて今多いの?・・・多いようですね。この本から察すると。私たちは香山さんと同じ年代だから、現状が奇異に見えるのかもしれないなあと思います。業務上仕方なく職場にうつと告げて、優しくされたことなどないし、むしろ仕事を失ってしまった方だから、私はこの本を評価したいです。
「ガンバレと口にするのはとにかくタブー」と言葉を選んだりする必要もない(p.192)
香山さんの本は時事的なネタから入っていくものが多いのですが、今回は安倍元首相の辞任と朝青龍問題から入っていきます。そしてなんでもすぐ心の問題として語ろうとする傾向は間違っているのではないかとして《だれもが、「私って、うつ病」「ストレスでプッツンしちゃって」と気軽に口にできる"一億総うつ病の時代"を、ほんとうに「心の問題への理解が広まった」と喜ぶことができるのだろうか》(p.26)と疑問を呈します。
また、自身の臨床事例などから、大手企業の社員や公務員の中には「うつ」病と診断されると、リハビリと称して海外留学や冒険探検などに出かける人も増え、うつのリハビリを「これまでやりたくてやれなかったことにチャレンジする期間」と考える風潮もあるといいます。こうした事態が進めば、医者も上司もリハビリを《湯治、遍路、寺での座禅の三つのなかから選んでください》とあらかじめプランを示さなくてはならないかもしれないとまで書いています(p.42)。
個人的な実感しとても、こうした「うつ病セレブ」の尻ぬぐいをさせられているような社会人も多いと思いますし、今後、議論を呼ぶんじゃないかと思います。

