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カスタマーレビュー
おすすめ度:
新訳の『資本論解説』
(2007-09-20)
本書は、カウツキーによるマルクス『資本論』の解説書である。簡潔・明瞭な叙述で知られる本書は、『資本論』入門書の白眉とされ、『資本論』よりも多くの読者を獲得した。ただし本書の大部分は『資本論』第1巻の解説に止まっており、また唯物弁証法を抜きにした解説であるため、その点に不足を感じる人も多いかも知れない。
相田氏によるこの訳書は、事実上の決定版という第4版と第8版を利用(底本?)している。カウツキー研究の立場からはそれでもよかろうが、第25版を利用した方が『資本論』読者にとってはよかったのではないか。確かに第25版は、カウツキーが息子の力を借りて作ったものであり、カウツキーの決定版ではないかもしれない。しかし、第4版や第8版はほとんど『資本論』第1巻のみを扱った入門書にすぎないが、第25版に至り、ようやく第2巻と第3巻も対象範囲に入れた書物となったからである。第2・3巻に当てられた分量はそれほど多くないが、『資本論』入門書としては、第25版の方が備わっている。
それと相田氏は、先行の翻訳書に高畠素之の『資本論解説』のみを挙げているが、これも不適切である。氏にとっては先行の訳書などは見ずとも差し支えなかったのかも知れないが、相田氏が翻訳される前に、日本には高畠訳本以外に4種の訳書が既に存在している。この程度の調査結果は、読者に示して欲しかったところである。(高畠訳本以外は、第25版の翻訳である)
なお本書は横書きで、『資本論』引用文は向坂逸郎訳(岩波文庫)を利用している。
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新訳の『資本論解説』
本書は、カウツキーによるマルクス『資本論』の解説書である。簡潔・明瞭な叙述で知られる本書は、『資本論』入門書の白眉とされ、『資本論』よりも多くの読者を獲得した。ただし本書の大部分は『資本論』第1巻の解説に止まっており、また唯物弁証法を抜きにした解説であるため、その点に不足を感じる人も多いかも知れない。
相田氏によるこの訳書は、事実上の決定版という第4版と第8版を利用(底本?)している。カウツキー研究の立場からはそれでもよかろうが、第25版を利用した方が『資本論』読者にとってはよかったのではないか。確かに第25版は、カウツキーが息子の力を借りて作ったものであり、カウツキーの決定版ではないかもしれない。しかし、第4版や第8版はほとんど『資本論』第1巻のみを扱った入門書にすぎないが、第25版に至り、ようやく第2巻と第3巻も対象範囲に入れた書物となったからである。第2・3巻に当てられた分量はそれほど多くないが、『資本論』入門書としては、第25版の方が備わっている。
それと相田氏は、先行の翻訳書に高畠素之の『資本論解説』のみを挙げているが、これも不適切である。氏にとっては先行の訳書などは見ずとも差し支えなかったのかも知れないが、相田氏が翻訳される前に、日本には高畠訳本以外に4種の訳書が既に存在している。この程度の調査結果は、読者に示して欲しかったところである。(高畠訳本以外は、第25版の翻訳である)
なお本書は横書きで、『資本論』引用文は向坂逸郎訳(岩波文庫)を利用している。

